Fusion360のCAM機能は前々からやってみたいと思っていた。Rolandに付属しているSRP playerは初心者だった時は本当に助かるもので、今でも送り速度とかはどれぐらいにしていいかまだまだわからないけれども、材料に合わせてその辺りを自動的に設定したうえで、荒削りか仕上げどちらかで後のパス出しを自動的にやってくれるのは有りがたかった。仕上げのパス出しはものすごい綺麗にできる。
ただ、原点の場所が設定できない(モデルの真ん中)や、両面加工時の割線の位置設定が難しい(設定したストックの真ん中)といった贅沢を叶えたくなる。CAMはまだまだ高価なものであまり安くなっていない。有名ドコロ といっても有名ではないけれどもCimatronEとかだろうか。
使い方についてはまだ1回めなのでざっと書く。近々まとめ直すけれども、コメントしてもらえれば答えます。また、間違っているところがあったら指摘してもらえるとありがたいです。
まずセットアップでモデルの方向、原点の位置、ストックを設定する。Z軸の方向を合わせた後、XY方向を合わせる。XY方向はMDX-540だと400mm-400mmだからあまり影響ないけれどもストックの取付方向を間違えると失敗するので注意。原点位置は今回はSRP playerでなれた真ん中に。本来なら左下にしておきたいところ。
左下にしておくと捨て材に予め原点を書いておいてそこに合わせるだけで済むので楽になると思う。
ストック(機械に置く材料の大きさ)の設定をその後して、セットアップは完了になる。ちなみに今回早速ここで失敗をしている。今回面出しは予めしてあったのでストックのトップオフセット入らなかった。しかしここでトップオフセットをしてしまってるからこの後出てくる最初の粗取りで上面1mmをさらってしまっている。
負荷制御で今回は粗取りをする。まず工具選択をしてから速度などのパラメーターを入れる。このパラメーターは全くわからなかったのでSRP Playerにあった値をとりあえず入れている。加工の音を聞いてる限り、もっと追い込めそう。
加工範囲の設定はグラフィカルですごくわかりやすい。もちろん、回しながら確認しなくてもいいといえばいいのだけれども、失敗は減ると思う。
加工範囲とパスの設定を行いOKボタンを押すとパスが生成される。
負荷制御が終わったら今回はモーフィングスパイラルで仕上げのパス出しをしてみた。この時点でも実はもう一つ失敗をしてしまっていて、モーフィングスパイラルなので垂直の壁部分の仕上げが行われないのに気がついていなかった。等高線で次回からやろうと思う。
最後に平坦部を試しに使ってみた。平坦部の選択はこういった形でワンクリックでできるのがすごくやりやすい。全体としてプログラムはやりやすくて、確認もしやすいから失敗が減ると思った。(失敗したのはその日中に動かすところまでやりたかったという一番あれな理由です・・・)
ここからMDX-540でATCを使いながら動かすための設定をした。これに関しては本当に情報が少なくて驚いた。海外の情報も一応ちゃんと調べたつもりだったけれども、これといったものが出ていなかった。よく見ればわかるので誰も書いていないのかもしれない。
※ここでのやり方はMDX-540でちゃんと動くことは確認しているけれども、ファームの違いとかで変な動きをして軸を壊してはまずいので必ず実験される方は一回Z原点高めに設定したうえで何も設置しないでやってみてください。
まず上のメニューの管理の中にある工具ライブラリをクリックする(工具に予めプログラムしてあれば確認だけでOK)
工具ライブラリを開くと、今回の行程とその工程で使われる工具が表示されている。今回使う工具をダブルクリックする。
刃物の情報に修正が必要な場合は個々でしておく。ポストプロセッサ中の ”番号” これが、ATCのストッカ番号になる。設定した工具と実際のストッカ番号を確認して入力する。設定が完了したらアクションの中にあるポスト処理をクリックする。地味なポイントだけれども、ここのポスト処理をクリックする前に今回実行する工程をメイン画面左側のところでクリックしておく必要がある。表示されているすべてが書き出されるような気がしてしまうけれどもそうではない。シュミレートを見た後そのままポスト処理をクリックしてしまう失敗をしたので場合によっては気が付かないでハマってしまうかもしれない。
ポスト処理をクリックすると書き出しの為の設定メニューが出てくる。この先はもうポストコンフィグ含めきちんと専用の設定が用意されている。流石だ。
設定画面が開いたら、ポストコンフィグをroland rmlに切り替える。すると、右下のプロパティがRoland専用の設定項目に切り替わる。
機種選択でMDX540を選択する。
更に、useToolChangerという設定項目が一番下にあるので、これをはいにする。これだけで設定は完了。これはほんとうに驚いた。もっと汎用的な設定をいじってやらなきゃいけないと思っていたけれども、Simplify3Dでいう機種ごとのプリセットが既に用意されているような状況がもう出来ているのは本当にすごい。それとも、CAMはもともとそういうものなのか、ちょっとそこはよくわからない。
ちなみにMac版だとちょっとUIが違う
ここまで出来たら、保存したデータをVPanel for MODELA PROで読みこめば加工ができる。画面左上の加工ボタンを押して、ファイルを読みこんだら出力ボタンを押して加工開始。
ATCも動作する
結果はこんな感じで、仕上げのパス出しの設定が明らかに雑だった。ただ、シュミレーション通りATCも含めて動いているのでこれから設定を詰めようと思う。
今後も切削して見るごとに簡単にまとめてみようと思う。Fusion360のCAMについてはまだまだ情報が少ないので、やってみた方はコメントしてもらえるとありがたいです。